葬儀は、故人を見送り、遺族へ哀悼の気持ちを伝える大切な場です。
しかし、普段あまり経験する機会がないため、知らず知らずのうちにマナー違反をしてしまう人も少なくありません。
特に近年は服装や価値観も多様化しているため、どこまで気をつければいいのかわからないという声も増えています。
もちろん、多少のミスで厳しく責められることは少ないですが、遺族や周囲へ配慮する気持ちは大切です。
この記事では、葬儀で避けたいNG行動や、参列前に確認しておきたい注意点をわかりやすく紹介します。
筆者:島根秀明(葬儀コラムニスト)
遅刻をする
葬儀で最も避けたいことのひとつが遅刻です。
特に読経や焼香が始まった後に入場すると、式の進行を妨げてしまう場合があります。
また、遺族側へ余計な気遣いをさせてしまうこともあります。
やむを得ず遅れる場合は、事前に連絡を入れるのが基本です。
会場へ到着した後も、スタッフの案内に従って静かに入場しましょう。
派手な服装やアクセサリーを身につける
葬儀では落ち着いた服装が基本です。
派手な色のネクタイやバッグ、大きなアクセサリーなどは避けましょう。
女性の場合、光沢感の強いアクセサリーや過度なネイルも目立ちやすいため注意が必要です。
また、ブランドロゴが大きく入ったアイテムも、場にそぐわない印象を与えることがあります。
おしゃれを優先する場ではないことを意識することが大切です。
香水を強くつける
葬儀会場は密閉空間になることも多く、香りが広がりやすい環境です。
強い香水や柔軟剤の香りは、周囲の人の負担になる場合があります。
特に高齢者や体調の優れない人がいるケースもあるため、香り系は控えめにしておくのが無難です。
大きな声で会話をする
久しぶりに親族や知人と再会すると、つい会話が盛り上がってしまうことがあります。
しかし、葬儀会場では静かな雰囲気を保つことが大切です。
笑い声や大声での会話は、遺族にとって負担になる場合があります。
特に受付周辺や式場内では、必要以上のおしゃべりを控えるようにしましょう。
スマホを操作する
意外と多いのがスマホ関連のマナー違反です。
着信音が鳴るだけでも式の雰囲気を壊してしまいます。
会場へ入る前に、必ずマナーモードや電源オフにしておきましょう。
また、読経中や焼香中にスマホを見る行為も避けるべきです。
最近では仕事の連絡が多い人もいますが、最低限の配慮は必要です。
葬儀中に写真を撮る
最近はスマホが身近になったことで、無意識に写真を撮ってしまう人もいます。
しかし、葬儀中の撮影は基本的に控えるべきです。
特に祭壇や遺影、読経中の様子を無断で撮影するのはマナー違反と受け取られる場合があります。
SNSへ投稿するのも避けたほうが無難です。
どうしても撮影が必要な場合は、遺族や会場スタッフへ確認しましょう。
忌み言葉を使う
葬儀では縁起が悪いとされる言葉があります。
代表的なのが、重ね言葉です。
たとえば、
・重ね重ね
・たびたび
・ますます
・くれぐれも
などがあります。
また、生死を直接的に表現する言葉も避ける傾向があります。
普段の会話では問題なくても、葬儀では言葉選びに配慮することが大切です。
遺族へ踏み込みすぎた質問をする
遺族に対して、
・亡くなった原因
・詳しい病状
・最期の様子
などを細かく聞くのは避けたほうがよいでしょう。
遺族は精神的にも肉体的にも疲れていることが多く、答えるのがつらい場合があります。
お悔やみの気持ちを簡潔に伝える程度が基本です。
子どもを放置する
小さな子どもを連れて参列する場合、騒いだり走り回ったりしないよう注意が必要です。
もちろん子どもなので完璧に静かにするのは難しいですが、周囲への配慮は必要になります。
泣いてしまった場合は、一度外へ出るなど柔軟に対応しましょう。
飲酒して参列する
通夜振る舞いなどでお酒が出ることはありますが、酔うほど飲むのはマナー違反です。
また、参列前からお酒の匂いがする状態で来るのも避けるべきです。
葬儀はあくまで故人を見送る場であることを忘れないようにしましょう。
勝手な判断で手伝いを始める
遺族を助けたい気持ちから、勝手に動こうとする人もいます。
しかし、会場によって役割分担や進行が決まっている場合があります。
受付や案内などを手伝う際は、必ず遺族やスタッフへ確認することが大切です。
葬儀マナーで大切なのは思いやり
葬儀マナーにはさまざまなルールがあります。
ただ、本当に大切なのは形式だけではありません。
故人を静かに見送り、遺族へ配慮する気持ちが何より重要です。
必要以上に緊張する必要はありませんが、最低限のマナーを知っておくことで、落ち着いて参列しやすくなります。
参列前に基本的な注意点を確認し、失礼のない行動を心がけましょう。


コメント